赤信号の下り坂で後突
私のとんでもない事故の経験をお話しします。そこはいつも通勤で通っている、普通の交差点です。いつものように赤信号で停止し、サイドブレーキは引かずに、信号が青になるのを待っていました。交差点は、緩い坂を上り切った所にありました。私は天気も良かったからなのか、正確な所は正直覚えていないのですが、緩い坂道で車を停止させていた右足を、何故か少し緩めました。車が後ろに動き出したのを覚えています。そして、何故かそのまま、少し進んでみようと思い、ブレーキを踏んでいる右足を更に緩めました。車はゆっくりと後ろに走り出しました。後ろには後続車がおり、クラクションを鳴らされることもなく、バンパー同士がゆっくりとぶつかってしまいました。100%私が悪い、後突事故です。
対応
まだ携帯電話など、その影も形もない時代です。私は車を降り、左側に寄せて、相手と話をしました。連絡先を聞き、あとでこちらから電話をするので、どこで修理するのか、見積もりはいくらなのか、状況を教えて下さい、と伝えました。通勤時間帯で混んでいる時間でもあったので、必要最低限の事柄だけ話をして、詳しい修理の段取りは後から電話でしようと思っていました。翌日相手に連絡をすると、「部品を取り換えたり、修理したりはいろいろと面倒なので、このままでいいです」と言われました。私は金額が張るようなら自分の任意保険を使って修理をしようと思っていましたが、更に聞くと相手の車には全く傷も凹みもなく、全く走行にも問題ないので、このままでいい、ということでした。正直助かりました。
反省
坂道で止まっている車のブレーキをどうして緩めてしまったのか、私自身もよくわかっていません。後ろに少し後退しはじめたのは覚えています。そして、もうしばらく下がってみよう、などと考えたのかもしれません。お酒を飲んでいたとか、考え事にふけっていたとか、音楽に聞き入っていた、などの状況もありません。ただ、何となく後ろに進んでしまったのです。幸いにも、相手の車を損傷させてはおらず、かつ、相手が理解のある人だったので助かりました。このケースでは、相手はバンパーを取り換えることもできたかもしれません。でも、現状何ともなっていないバンパーを取り換える、今では保険処理で当たり前のように行われていることに対して、理解のある方で本当に助かりました。
今、経験として生かしていること
私はこの事故から、ブレーキをかけている右足を絶対に離さないようになりました。時々サイドブレーキをかけますが、それでも右足はブレーキに載せています。ぼんやり運転、もうろう運転、漫然運転、など、いろいろな呼び方がありますが、ぼーっとしてしまうことがある方は、動く、止まる、曲がる、といった運転操作を慎重に行うようにしましょう。任意保険も最近は金額が高くなっています。使用は最後の最後、どうにもならない場合に限った方がいいです。具体的には、私はこのケースで5万以上の支払いになる場合には、任意保険を使おうと思っていました。3万程度なら、自分のお金で払っていたと思います。とにかく、事故は起こさないことです。皆さんもいつどのような事態が降りかかってくるかわかりませんので、十分に注意して運転しましょう。