煽り運転防止に 前後動画撮影機能を備えたドライブレコーダーが人気【煽り運転の心理】

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煽り運転防止に 前後動画撮影機能を備えたドライブレコーダーが人気【煽り運転の心理】

煽り運転の心理

 人間は感情の生き物です。理性で様々な感情を制御していますが、時としてその我慢が限界に達し、爆発してしまうことがあります。その限界に達してしまうスイッチは、人それぞれポイントがあります。ある人は、パートナーの何気ない一言が癪に障る場合もあるでしょう。またある人は、持ち帰り用に購入した肉まんを、家まで我慢しきれずに、電車の中で食べ始めた人に、我慢ならないかもしれません。さらにエレベーターの一番扉側にいるのに、自分の降りる階でしか動こうとしない人に対して、怒り心頭になる人もいるでしょう。このように怒りを誘発するトリガー、引き金になりかねない事柄は世の中に沢山存在します。職業運転手として20年以上大型トラックを運転してきて感じることは、公共の道路に出て自動車を運転する状況下において、その数や種類はかなり多いということです。ほんの一瞬、交通上の何気ない事柄が引き金になり、最大級の怒りが運転手に発生し、それが長続きし、場合によっては仕返しや報復をしなければ収まらない状況になってしまうのです。何とか自分に起こってしまった怒りを我慢できる人もいますし、一瞬大きな声を出すことで徐々におさまる人もいます。でも、ここ最近話題になっている煽り運転のような事柄は、表面上には出ないものの、悲しいかな、あっちこっちで起きているのではないかと思います。私は職業運転手として、皆様よりも数多くの時間、様々な状況下での運転を経験して来ています。当事者になりかけたことも、数えきれないほどあります。普段は穏やかな性格の人も、なぜかハンドルを握ると性格が豹変し、別人のようになってしまう事もあります。免許を取り、車を運転するということは、簡単に移動が可能になるとか、ハンドル操作や普段は決して味わうことのできないスピード感など、免許のない人が決して体験のできない、数々の喜びやメリットを私たちに与えてくれますが、反面、普通に生活している中では決して見ることができない、その人の一面が出てしまうというデメリットも持ち合わせています。

ほんの些細な事柄

 私も自分の経験から振り返ってみると、怒りに似た心境になってしまうのは、ほんの些細な事柄が原因です。公共の道路は様々な状況の人が使う場所です。レジャーを楽しんでいる人もいれば、仕事で納品時間に間に合わせるために、納品先、取引先に一秒でも早く到着したいと思いながら運転している人もいます。私もそうですが、例えば同じ道路を走るにしても、仕事が休みで、プライベートで家族と出かけている時と、仕事で時間に追われて走っている時とでは、心理状態が違いますので、それに応じて、状況に対する身体の反応が、私の意図しない、無意識の所で変化します。

片側一車線、50キロ規制、信号の少ない道路

 私が普段仕事で使っているこのような道路があります。乗用車は少なく、平日の交通量は8割方がトラックという、産業道路的な道です。この道路は約20キロありますが、信号が少ないので、トラックはそこそこのスピードで走っています。具体的には、デジタコの設定ぎりぎり、時速60キロから68キロ程度で流れています。仕事では、お昼の前や積み場所の締め切り時間に間に合わせるため、タイトな時間で走らなければならない事がしばしばです。その時に、例えば高齢者マークを付けた乗用車が前に入り、制限速度の50キロで巡航を続けたとしましょう。あなたが職業運転手になったとしたら、どう思いますか?信号は少ないので、乗用車の前は空いてしまい、逆に乗用車の後ろには、長い渋滞が発生しています。

我慢できるかできないか

 私はプライベートの時なら、このスピードの乗用車の後ろでも心理状態は変化せず、前の車に合わせて、そのままの速度で走ることができるでしょう。でも、仕事で先を急いでいる時は、どうなるかわかりません。疲れの度合いや、その時の心理状態によっても違うでしょう。

看板

 私は会社の看板を背負って走っているので、これが一つの感情抑制の材料となっています。地元では、見ればあの会社だと一目でわかるカラーですので、いくらイライラしてきたとはいえ、距離を詰めたり、煽り運転になることはないと思います。かっこつけるようですが、少なからず職業運転手としての自覚もあります。でも、これは仕事だからできる制御です。プライベートの場合は、距離を詰める程度の事にはなってしまう可能性は捨てきれません。

もう一つの抑止効果

 煽り運転と言われる、このような交通の状況が問題視されるようになったのは、ここ最近です。警察取り締まり強化の背景には、ドライブレコーダーの普及があります。ドライブレコーダーは、運転の状況を画像と音声で克明に記憶する装置で、私たちの会社のトラックにも装備されています。

煽り運転対策としても

 テレビで報道されたような悪質なものならまた別ですが、例えば一瞬でも距離を詰めてしまうといったような、言うなら軽微な煽り運転は、誰もが起こしてしまう可能性もありますし、もちろん、起こされてしまう、あおられてしまうことは、充分にあり得ることです。このような状況の中、トラブル防止や、状況把握の対策として、今、ドライブレコーダーを装着する方が増えています。今までのドライブレコーダーは、事故対策での設置でしたので、フロント部分を録画するものでした。しかし、今回のように煽り運転対策としてのドライブレコーダ設置を考えるのであれば、前後設置タイプが必要です。煽り運転の車は、後ろから煽ってくるものですので、対策として取り入れるなら後方の画像が必要になります。

人気の前後ドライブレコーダー

 今人気のあるドライブレコーダーをご紹介します。前後タイプが、やはり人気となっています。

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360度タイプも人気

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取り付け工賃

 ドライブレコーダーを設置して、実際にあなたの自家用車で使えるようにするためには、本体価格の他に、取り付け工賃が必要です。前後タイプは二カ所への設置となるため、若干取り付け工賃が高めになります。お店によっても違いがありますが、1万2千円から1万6千円程度の工賃が必要となります。全方向タイプなら、設置は一カ所で済みますので、少し安くなりそうですね。工賃は、普段お世話になっているディーラーや、量販店などで確認なさってみて下さい。車種によっても違いがありますし、持ち込みと自店購入とでは違うケースもあるかもしれません。

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最後に

 本来なら、このような装置は必要のない交通社会が理想です。しかし、取り巻く状況は常に変化しており、仮に被害者となってしまった場合、ドライブレコーダーの画像は、揺るぎない証拠となるのが現実です。かつてETCがそうであったように、これから先、ドライブレコーダーの需要はどんどん高まり、最終的には標準装備される車も出てくることでしょう。メーカーの量産体制が整い、もう少しばかり価格も下がり、手軽に購入できるようになるといいなと思っています。一度備えておけば、精神的にとても楽になります。今、この機会に、ご検討されてみてはいかがでしょうか。

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