ベアリングは、車の重要構成部品の一つ
車は様々な部品で構成されています。車は自動車と書くように、自らが動くもの。自らで動くために、カッコいいそのスタイルの中に、様々な部品が、複雑に収納されています。実際にあなたの車がいつもの道路を走っている姿を想像してみて下さい。写真で見るのとは、何かが違いますよね。真っ先に気が付くのは、タイヤが回転しているということです。そしてそのタイヤは、外からは見ることができない様々な部品を通して、最終的にはエンジンに繋がっています。逆から辿ってみましょう。あなたがスタンドで給油したガソリンが、エンジンの中で爆発します。その爆発は、回転する力となって、鉄の棒を介して出力されます。鉄の棒に出力された回転する力は、速度を調整するミッションや、タイヤのある場所まで力を伝える各種装置を介して、最終的にタイヤを回転させ、車を動かします。
回転が重要
この、車が動く仕組みの中で、重要な働きをしている動作が、回転です。ベアリングの仕組みを理解するために、ちょっとだけ想像してみて下さい。あなたは左の親指と人差し指で、つま先を上に向けて楊枝を持っています。その上に向いた楊枝の先へ、五円玉を入れて下さい。そして、その楊枝に入った五円玉を右手の人差し指で弾いて、回転させてみましょう。どうですか?五円玉はどのように回転しているでしょうか?回転とは名ばかりで、回転の中心が定まっていない五円玉は、見た目あまり綺麗には回転しないことが想像できると思います。
ベアリングとは、この例で言うなら、五円玉の回転、回転軸を、同じ場所で安定させるための部品です。回転するものは通常、その位置が不安定になりがちですが、ベアリングを介することによって、その回転する物の位置を安定させることができます。車には回転する部品が沢山ありますので、様々な箇所にベアリングが存在しています。
車の走行時、足元からの異音
車の走行時、タイヤの付近から「ゴー」という異音がする場合、タイヤの奥に付いている「ハブベアリング」と呼ばれている部品が壊れている、壊れそうになっている場合が殆どです。ベアリング故障の場合は、例えばタイミングベルトが切れて突然動けなくなり、大渋滞を引き起こしてしまった、というような、予見が難しいとされる突発性の故障ではなく、症状がはじめは小さいもので、少しずつ音が大きくなるなど、段々と症状が悪化、悪くなって行き、最終的にはダメになってしまう、という感じで進行していきます。しかし、放置しておくと大事故につながりかねない故障の症状ですので、発見次第、行きつけの修理工場で見てもらい、乗り続けるのであれば、部品を交換して修理する必要があります。
妻の友人の例
我が家は15年前に購入したカルディナに乗っています。妻の一番仲の良い友人も、同じ年にスバルレガシーを購入しました。つい先日、その友人と妻が久しぶりに会い、近況を話し合ったらしいのですが、その中で「ベアリングとか言うのが壊れてしまい、かなりお金がかかった」という話題が出たそうです。妻の友人は人生の中における「お金のかかる時期真っただ中」。このベアリングの修理と交換は、大きく家計を圧迫したと嘆いていました。彼女の場合、はじめに前輪のタイヤから異音が発生したので、家庭の経済状況を鑑み、とりあえず右前だけを修理。一度は納車になり再び乗るも、やはり違和感、異音は完全には収まらず、左前も修理。異音は完全に収拾したかに思えたものの、二か月後に今度は右後ろが発覚。工場のアドバイスもあり、今度は一度に左右を修理。彼女は車関係の知り合いもなく、ディーラーにて言われるがままの費用を支払ったそうですが、全てのタイヤのベアリング交換で10万円を超える出費となってしまいました。この価格はレガシーでの一つの例です。車と一概に言っても軽自動車からミニバンまで各種存在し、その構造も様々です。また、修理費用は部品+工賃で構成されていますが、各種費用はお願いする工場によって若干違いがあります。
まずは工場へ
走行時の車から、特にタイヤ付近から「ゴー」或いは「ガタガタ」という感じの異音が発生している場合、ベアリング交換となる場合が殆どです。部品は放っておいても状況が良くなるものではなく、かえって日数経過とともに悪くなってい行くのが普通です。まずはいつもお世話になっている街工場、或いは自動車ディーラーの修理工場に相談なさってみて下さい。車を実際に持ち込んで、状況を見てもらうのが、私たちユーザーと修理する工場にとって、一番確実な方法です。
もう一つの考え方 【ご提案】
ベアリングの故障は、走行距離で言うと10万キロが一つの目安です。しかしこれはあくまでも目安であって、10万キロが近いから、10万キロを超えているから取り換えなければならない、という類のものではありません。妻は以前、私との会話の中で、この仲の良い友人は女性にしては運転が荒いと話してくれたのを思い出しました。ベアリングの寿命は、車の使い方や運転の仕方によって大きく左右されます。車種やその方の使い方によって差がありますので一概には言えませんが、先を急ぐ感じで運転してしまう傾向のある方や、アクセルやブレーキを急激に操作する傾向のある方、カーブでもそこそこのスピードで通過する傾向のある方は、穏やかに運転される方よりも、ベアリングの寿命が短くなってしまいます。
四か所の取り換えが推奨される場合も
現在の車はフロント部分にエンジンを始めとする主要部品が収納されていることから、構造的に前側のタイヤへの負担が大きくなっています。今、音が出ている片方だけを取り換えればとりあえずは収拾しますが、妻の友人の例のように、一度一か所どこかが壊れてしまうと、最終的にはタイヤの数だけの交換が近づいていますよ、という警告になります。工場にて「一か所だけ取り換えて下さい」とお願いすると、日本では車検制度もあることから、工場は安全性を踏まえて、左右対での整備、或いは、長く乗る予定の車なら、四輪全てのベアリングをこの機会に取り換えた方がいいかもしれませんよ、と、オファーがあるかもしれません。
妻の友人は、今の家計の経済状況が厳しいことから、とりあえず壊れている箇所だけ、一か所だけの修理を選択しましたが、最終的には10万円を超える出費となってしまいました。しかし、仮に10万円の出費が必要で、車検もあと数か月で切れるという状況であるなら、修理を検討するのと同時に、一度今の車がどの位の価格で売れるのかを確認した方がいいでしょう。仮に50万円で売れるとするなら、これからかかるであろう車検代、おおよそ15万円と、ベアリングの修理代金10万円で、合わせて65万円の頭金が出来ることになります。(提示した価格はあくまでも考え方の一つの例です) これを頭金にすれば、月々わずかな負担で、車検が三年付いてくる、故障してもメーカー保証がある、税金が安い、自動車保険も安くなるかもしれない、新車を買うことができるかもしれません。中古車のオークション市場には、金融市場と同じような相場があり、常に価格が変化しています。また、あなたの車が古いとか、走行距離が走っているとか、ぶつかって凹んでいるいるとかのデメリットがあっても、それを上回る、とんでもない高値が期待できる海外市場が存在しています。下のリンクより、誰もが無料で利用できる中古車オークションをご検討なさるのも、有効な一つの方法です。