保険アジャスターになった人 保険アジャスターだった人
自動車ディーラー時代に
自動車ディーラーの中で、一番大変な仕事は何だと思いますか?私は中古車の営業、新車の営業、そして本社での内勤を経験しましたが、これから申し上げる方々に比べれば、私の行ってきた仕事はそれほど大変ではありませんでした。一番大変なのは、おそらく工場のサービスフロントの人です。私が入社した当初は、板金の見積もりなどを品番から何から手書きで書いていましたし、時間になれば年がら年中電話でのやり取りをしていました。また、工場によっては車を置くスペースが限られているにも関わらず、社員の自家用車が置かれていたり、修理車が溜まっていたり、納車の新車がどんどん運ばれてきたり、午前中は車の整理に追われる時間が多い現場もありました。サービスのフロントマンは、当然のことながら、日々の業務の中で車の構造に詳しくなって行きます。ぶつかった車の状態を見て、どの部品を取り換えれば修復できるかは、現場の経験で嫌と言う程勉強することができます。しかし、仕事は激務で残業も限られた時間しか出ず、家族との時間もなかなか取れずに、転職を考えるフロントマンも多いのが現実です。その中で、キャリアアップとして選ばれる可能性が高いのが、保険のアジャスターです。元々車の構造には詳しい訳ですから、アジャスターになるための試験のクリアは問題ないのだと思います。アジャスターは基本的には損保会社の下で働くようになりますので、基本的には土日が休み、電話も時間外は繋がらなくなります。場合によっては地方勤務もありますが、転勤なしでの希望も出せるようです。そして、最大のメリットとしては、給料がディーラー勤務に比べると大幅増となります。デメリットとしては、やはりアジャスターの仕事は事故の被害を受けた被害者、加害者、そして相手側の保険会社(アジャスター)との交渉となりますので、それだけ精神的にきつい部分もあります。また、様々な資格試験があり、空いている時間も常に勉強しなければならない状況となります。ハイブリッドをはじめとする新しいタイプの自動車や、定期的なモデルチェンジによる新型車が日々生まれてきていますので、常に向上心を持って取り組む姿勢が求められるでしょう。私はディーラーの自動車販売の現場には6年程いましたが、その中で4人がディーラーのサービスフロント職から、保険アジャスターへと転職して行きました。
タンクローリー運転手時代に
タンクローリー運転手時代に、前職が保険のアジャスターだったという子がいました。彼はその時独身だったので、およそ350km離れた地域で保険のアジャスターをしていました。「どうして辞めちゃったの?」と聞いてみたのですが、やはり「いや、給料はいいんですが、いいのはそれだけで、かなり精神的にきつかったっすね…」と言っていました。直接事故の被害者と話しをしますので、保険でカバーできる部分やできない部分という理解を求めるのが、とても大変だったらしいです。電話は定時になると繋がらなくなりますが、それから明日の始業時までの時間が、とても短く感じられると言っていました。それともう一つ、土日は確かに休みですが、新しいレベルの試験に常に挑戦し続けなければならず、休みでも勉強し続けなければならない日々が続くそうです。事故の処理が頭から抜けることは一切なく、同時に常に次のテストに追われる気持ちに苛まれ、彼は保険のアジャスターを辞めたそうです。彼曰く、「ホント、いい事は給料がいい、ただそれだけです。かなり精神的に参っちゃって、鬱寸前か鬱だったかもしれないですね。」と言っていました。資格は、会社に入ってから取得して行くのが一般的のようです。とにかく休みと給料優先で仕事をしたい人にはおススメの職種です。
求人はあるのか?
このように離職率が高いので、一定数の求人はあるようですが、年齢制限や前職、転勤が可能かどうか、また、得意な事柄などが吟味される傾向にあるようです。こまめにハローワークの求人をチェックしたり、かなり高給で、かつ条件の良いお仕事という分類になりますので、非公開での募集となる場合も多いようです。転職サイトなどに登録しておくのも、一つの方法です。⇒ 就職Shop