運転中の眠気を覚ます方法
私はプロの運転手として働いています。宅配便のドライバー、宅配会社の路線便のドライバー、タンクローリーのドライバー、ダンプカーの運転手、などの経験が、合計で20年以上あります。それぞれの職種で、どのような状況で眠くなったのか、そして私は眠気を克服するためにどのような対策をしてきたのかを、経験をもとにお伝えしていきたいと思います。
宅配便のドライバー
飛脚のマークの2トン車に乗って、配達をしていました。朝は6時半から遅くとも7時にはホームに集合、夜は降ろし上がりでしたが、夜の8時半とか9時とか、そのような感じでした。家から会社までは車で30分ほどでしたので、家に帰るとすぐに寝るという生活です。面接の際に、「睡眠時間が取れなくなるので、通勤時間が重要だぞ!」と言われましたが、それは本当でした。でも、4週8休というシステムでしたので、三日に一度くらいは休みがありました。かなり睡眠時間は短く、集中して寝る必要がありました、というよりも、昼間の配送がきついので、自然と短時間で深く眠れるようになって行きました。積み込みを終えてコースへ行く際にも、気が張っているので眠くはなりません。配達中も同じです。唯一何度か眠気に襲われたのは、集荷を終えて営業所に帰る途中の道が渋滞していた時です。この時は、歌を歌ったり、同僚に電話をしたりして、何とか凌いでいました。何度もありませんでしたし、車は渋滞中でゆっくりと進んでいましたので、何とかやり過ごすことができました。
路線便のドライバー
みなさまがインターネットで買い物をされると、翌日に配達になる場合が殆どだと思います。これは、宅配業者の路線便が夜中に荷物を運んでいるからですね。路線便の運転手は、このように通常の生活とは違った昼夜逆転のリズムになります。私の場合は、約100キロ程度離れたローカル便の担当でしたので、それほど睡魔に襲われることはありませんでした。
タンクローリーのドライバー
タンクローリーの仕事は、朝がとても早い仕事です。積み込みは4時から始まりますので、一番早い仕事だと、4時に積み場着、3時20分に会社出勤でした。私は4時積み込みの仕事の場合は、家で起きるのが1時半でした。積み込みを終えると4時20分。ここから走り出すのですが、朝早い場合は、殆どの仕事が高速に乗っての移動でした。これがかなりきつく、走り出してすぐに眠くなることがよくあり、私はかなり気を付けていました。一番初めのPAで5分程度眠り、配送先で降りるICの手前のPAでも休むようにしていました。しかし、これをやっていると、必然的に配送の時間が遅くなり、影では「あの人は仕事が早くない」と言われるようになりました。これではいけないと、歌を歌ったりしていましたが、本当に体の芯から眠くなると、歌も歌えなくなります。カフェイン入りの眠気覚ましも使いましたが、そこそこ効果はあったものの、連続使用は癖になる、費用もかさむ、体に良くない、ということで辞めました。息を止めたり、ももをつねったり、いろいろなツボを刺激したりしましたが、ひどい時には連日3時間睡眠などとなってしまうこの仕事では、それほど効果はありませんでした。長い間仕事をしてきて、私は休み明けの走り出し、夜が明ける前、昼食後に眠くなる確率が高かったと自覚していました。会社は事故防止にとても力を入れていて、点呼時に自分のバイオリズムを教えてくれるというシステムがあり、これはとても参考になりました。身体、感情、知性、の各リズムが注意日の時も、気を付けるようにしていました。
結局のところ
結局のところ、私は運転手生活から、眠くなったら休憩するのが一番だという結論に達しています。遅れようが何と言われようが、事故を起こしてしまうよりは遅れる方がましです。しかし、周囲の目や会社はこれを暗黙で了解しません。私はどうしようもなくなり、タンクローリーの仕事を辞めました。私は無呼吸ではありませんが、この眠くなりやすい体質が、タンクローリーの仕事を辞める大きなきっかけとなったことは事実です。今はアルバイトでダンプカーに乗ることがありますが、タンクローリーのように眠くなることは殆どありません。
乗用車でドライブ中なら
私の場合ですが、乗用車で眠くなってしまった時には、音楽を聴くとかなりスッキリします。それも、活動的だった10代から20代前半にかけてよく聴いていた曲をかけると、かなり眠気覚ましに効果があります。それと合わせて、同乗者がいるなら、昔のことを話す、想い出のトークをすると完璧です。給食の牛乳は瓶に入っていたか?とか、暖房はコークスだったとか、ジャムの袋の会社名だとか、中学も高校も弁当だったとか、何でもいいのです。昔のことを思い出すのが、眠気の撃沈には一番効果的だと私は思っています。皆様も是非お試し下さい。
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